人のうた、八。 ひと 『草木塔』七百一句のうち、八句に。 来ない人を待ち、見送り、わかれる。人の句はいつも、人のいないところで生まれている。「草のそよげば何となく人を待つ」。 人が来たよな枇杷の葉のおちるだけ其中一人 松風すずしく人も食べ馬も食べ行乞途上 人を見送りひとりでかへるぬかるみ山行水行 ある日は人のこひしさも木の芽草の芽雑草風景 草のそよげば何となく人を待つ雑草風景 萩が径へまでたまたま人の来る雑草風景 わかれて遠い人を、佃煮を、煮る柿の葉 人に逢はなくなりてより山のてふてふ旅心 よく使われることばの一覧へ
来ない人を待ち、見送り、わかれる。人の句はいつも、人のいないところで生まれている。「草のそよげば何となく人を待つ」。