墓のうた、九。 はか 『草木塔』七百一句のうち、九句に。 行き倒れを覚悟して歩いた人は、墓とながく友だちだった。墓の句に、こわさはない。「なんとなくあるいて墓と墓との間」。 墓がならんでそこまで波がおしよせて鉢の子 椿ひらいて墓がある其中一人 彼岸花さくふるさとはお墓のあるばかり山行水行 青葉の奥へなほ径があつて墓雑草風景 しぐれしたしうお墓を洗つていつた柿の葉 なんとなくあるいて墓と墓との間孤寒 生えて墓揚の、咲いてうつくしや鴉 囚人の墓としひそかに草萌えて鴉 石に腰を、墓であつたか鴉 よく使われることばの一覧へ
行き倒れを覚悟して歩いた人は、墓とながく友だちだった。墓の句に、こわさはない。「なんとなくあるいて墓と墓との間」。