春のうた、十。 はる 『草木塔』七百一句のうち、十句に。 春は花よりさきに、水音や虫の声としてやってくる。「春が来た水音の行けるところまで」。 蓑虫もしづくする春が来たぞな山行水行 春が来た水音の行けるところまで旅から旅へ この道しかない春の雪ふる旅から旅へ 春の雪ふる女はまことうつくしい柿の葉 春の海のどこからともなく漕いでくる柿の葉 春が来たいちはやく虫がやつて来た孤寒 啼いて二三羽春の鴉で孤寒 窓あけて窓いつぱいの春孤寒 石に水を、春の夜にする旅心 たたへて春の水としあふれる旅心 よく使われることばの一覧へ
春は花よりさきに、水音や虫の声としてやってくる。「春が来た水音の行けるところまで」。