鳴くうた、九。 なく 『草木塔』七百一句のうち、九句に。 きりぎりす、蛙、山羊。「鳴く」ものたちの声は、ひとり暮らしの庵ではそのまま話し相手だった。「鳴いてきりぎりす生きてはゐる」。 こほろぎに鳴かれてばかり鉢の子 かさりこそり音させて鳴かぬ虫が来た其中一人 照れば鳴いて曇れば鳴いて山羊がいつぴき雑草風景 つくつくぼうし鳴いてつくつくぼうし柿の葉 ひよいとのぞいて蓑虫は鳴かない孤寒 がちやがちやがちやがちや鳴くよりほかない孤寒 水のうまさを蛙鳴く鴉 鳴いてきりぎりす生きてはゐる鴉 とほくちかくどこかのおくで鳴いてゐる鴉 よく使われることばの一覧へ
きりぎりす、蛙、山羊。「鳴く」ものたちの声は、ひとり暮らしの庵ではそのまま話し相手だった。「鳴いてきりぎりす生きてはゐる」。