木のうた、九。 き 『草木塔』七百一句のうち、九句に。 茶の木にかこまれて暮らし、枯木をひろって焚く。木は風景ではなく、暮らしの相手である。「死のしづけさは晴れて葉のない木」。 冬が来てゐる木ぎれ竹ぎれ其中一人 茶の木も庵らしくひらいてはちり其中一人 茶の木にかこまれそこはかとないくらし其中一人 草や木や生きて戻つて茂つてゐる山行水行 うらに木が四五本あればつくつくぼうし旅から旅へ 柿が赤くて住めば住まれる家の木として雑草風景 日かげいつか月かげとなり木のかげ雑草風景 みぞるる朝のよう燃える木に木をかさね柿の葉 死のしづけさは晴れて葉のない木孤寒 よく使われることばの一覧へ
茶の木にかこまれて暮らし、枯木をひろって焚く。木は風景ではなく、暮らしの相手である。「死のしづけさは晴れて葉のない木」。