おちるうた、十二。 『草木塔』七百一句のうち、十二句に。 熟柿がおちる、椿がおちる、葉がおちる。おちるものを待つ時間が、庵のいちにちだった。「澄太おもへば柿の葉のおちるおちる」。 落ちかかる月を観てゐるに一人鉢の子 しきりに落ちる大きい葉かな鉢の子 人が来たよな枇杷の葉のおちるだけ其中一人 やつと郵便が来てそれから熟柿のおちるだけ山行水行 うれてはおちる実をひろふ山行水行 椿のおちる水のながれる山行水行 日ざかり落ちる葉のいちまい山行水行 何おもふともなく柿の葉のおちることしきり柿の葉 澄太おもへば柿の葉のおちるおちる柿の葉 ひよいと芋が落ちてゐたので芋粥にする柿の葉 葉の落ちて落ちる葉はない太陽柿の葉 ながれがここでおちあふ音の山ざくら鴉 よく使われることばの一覧へ
熟柿がおちる、椿がおちる、葉がおちる。おちるものを待つ時間が、庵のいちにちだった。「澄太おもへば柿の葉のおちるおちる」。