朝のうた、十二。 あさ 『草木塔』七百一句のうち、十二句に。 行乞の一日は朝にはじまる。朝の句には、まだ何も起きていない時間の清潔さがある。「朝の土から拾ふ」。 朝からの騒音へ長い橋かかる鉢の子 朝焼雨ふる大根まかう其中一人 音は朝から木の実をたべに来た鳥か其中一人 朝の土から拾ふ行乞途上 朝は涼しい茗荷の子行乞途上 病みて一人の朝がゆふべとなりゆく青葉山行水行 朝からはだかでとんぼがとまる山行水行 みぞるる朝のよう燃える木に木をかさね柿の葉 朝焼夕焼食べるものがない孤寒 朝の雨の石をしめすほど旅心 朝のひかりへ蒔いておいて旅立つ旅心 朝の土をもくもくもたげてもぐらもち鴉 よく使われることばの一覧へ
行乞の一日は朝にはじまる。朝の句には、まだ何も起きていない時間の清潔さがある。「朝の土から拾ふ」。