山頭火アラーム
日本語EN

山のうた、三十四。

やま

『草木塔』七百一句のうち、三十四句に。

『草木塔』の巻頭句「分け入つても分け入つても青い山」の山である。行乞の旅はいつも山のなかにあり、山は越えるべきものであり、修行の場であり、「かすんでかさなつて山がふるさと」と詠むよるべでもあった。おもしろいのは、山頭火の山がほとんど名前を持たないこと。富士でも阿蘇でもなく、ただ「青い山」。どこの山でもないから、読む人それぞれの山になる。晩年、東京に出たときでさえ「ビルとビルとのすきまから見えて山の青さよ」と、都会の谷間に山を見つけてしまう人だった。

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